Rafael A. Balboa 三日目

建築家 Rafael A. Balboa

三日目「これからの長屋生活にむけて思うこと」               北斎「どこかこれからも手を入れたいと考えている所はあるかな?」     入り口の三角の空間の上部がまだ仕上がっていませんので、それを仕上げたいです。木材のフレームだけで天井を制作して空間を低い感じにしたいと考えています。それで入り口の空間は低くして、中の天井の高い空間との対比を生み出したいと考えています。それでにじり口みたいな感じになればと考えています。                    北斎「古い家/長屋に未来はあると思うかね?」     長屋の重要な所はコンディションです。とはいえ古い物件も多く現状としてはハード面では難しさがあります。ただし、ソフト面でみるととても面白いです。まず、一つの建物、一つの屋根の下で多くの人が住んでいることや、コンパクトなリビングとキッチンもおもしろいです。裏が繋がっていたりして自然と知らない人と関わりが生まれます。建物から住み方やライフスタイルが決まっていくのが面白いと思っています。ただ、現在としては建物が低くもマンションなどに比べて居住人数は少ないです。ここみたいな大きな道路沿いは都市計画としては高い建物が建てることが可能なので、マンションになりやすいです。長屋は不動産ビジネスとしては難しいですね。でも少しでも長屋は残った方がいいと持っています。難しいでしょうけど。建物も人間と同じ、産まれて年取って死んでいく。ここにある長屋は歳とった人みたいで、親切であたたかな感じがします。でも、いずれ死んでしまうでしょうね。自然も絶えず変化しています。都市も自然と同じで絶えず変化しています。東京はいつも変わっていっていますので、長屋も変わっていくでしょう。                         北斎「街と暮らしはどうなっていくと思うかい?」                         これからの住み方としては、長屋の住み方のレッスンを受けると良いと思います。コンパクトで人と人が繋がる暮らし方を。長屋は、建物は長いけど人の暮らしはコンパクト。そのコントラストが良いですね。                    北斎「新築で長屋を作るとしたら?」     もし建てるとしても一般的な長屋のルールというか基準がある。長屋はハードウェアそのハードのルールは変えないけど、人の住み方を考えたいですね。どういう人が入るか?どう入れ替わるか?とか、そこでの暮らし方などのシステムを考えたいと思います。                    北斎「今、北斎さんに、描いてほしいものは?」 葛飾北斎は大好きです。彼は描いているテーマがたくさんある。風景、暮らし、人物、歌舞伎など、その中で、今の現代の暮らしをどう描くのか見てみたい。彼はクレージーだったらしいですね。クレージーとクリエイティビティは繋がっている気がします。

今日の質問のテーマ「これからの長屋生活にむけて思うこと」

 

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